HOME > 免疫ミルクの紹介
1892年、ドイツ人の科学者、免疫学の父と呼ばれるPaul Ehrlichはネズミを利用した実験に基づ き、母ネズミが自分の乳汁の受動免疫で子ネズミに疾病への抵抗力を持たせるという研究を発表 した。同氏は人間にとっても同じだろうと考え、初めて「免疫ミルク」という専門用語を用いて 特定の免疫のある哺乳動物の乳汁を表現した。
1950年、ミネソタ大学の有名な乳製品科学者であるPetersen博士とその同僚は改めて免疫ミル クの概念を発表した。同氏は、牛の乳房の結合組織に抗体産生細胞が含まれ、不活化された細菌 が乳房内に注射された後、牛乳の中に特異性のある抗体が産生されることを発見した。この結果 はこれまでの研究の結論を支持するものであった。それで、ミネソタ大学の乳製品科学者である William E. Petersenなどは1955年、免疫ミルクを利用して人間の疾病をコントロールするという 構想を発表した。
1958年、米国のビジネスマンかつ牧場主であるRalph Stolleは免疫ミルクに興味を持つように なった。1959年、自分の牧場で免疫ミルクへの研究を始め、翌年、米国免疫ミルク会社(Immune Milk Company of America)を創立した。これから免疫ミルクへの研究はStolleの時代に入った。
最初、StolleはPetersenが発表した免疫ミルクの概念に心を寄せたが、Petersenの技術内容を よく研究した結果、乳房内注入によって牛に局部免疫を行うことが不適切であり、免疫過程にお いて牛乳を汚染する恐れがあることに気付いた。それで、新たな免疫方法を発明して、その方法 で得た免疫ミルクがPetersenの方法で得た免疫ミルクと同じな効果を持っているかどうか確認す ることがStolleの研究計画の先決問題となっていた。1961-1962年、Ralph Stolleは筋肉内注射 で牛に免疫を行い、S100免疫脱脂粉乳(S100 immune skim milk powder)を製造した。その上、 S100免疫脱脂粉乳は免疫ミルクと同じ効果があるかどうか調べた。その結果、その方法で製造し た免疫ミルクは、関節炎の緩和効果について、Petersenの方法で得た免疫ミルクと同じな機能を 持っていることが分かった
そのほか、Ralph‧Stolleはその発見が確かに人類の生活品質を改善し、人間に健康をもたらすこ とができることを証明するために、オハイオ州で無料でS100免疫ミルクを希望者に配り、利用者 の飲用後の体験及び改善の効果を詳しく記録した。1960年から1996年まで積み重ねた8000部以上 の記録を『Ohio Survey』に整理してきた。
1985年、一連の安全性試験の後、オハイオ州農業健康当局と米国食品医薬品局(FDA)はともに S100免疫ミルク製品が人間にとって安全であることを確認し、グレードA粉乳としての販売を許可 した。1988年、Ralph Stolleは、免疫ミルクによる関節炎の予防・治療方法をもって米国の特許 (US 4,732,757)を取得した。
1960年代から現在まで、Stolle社は免疫ミルクの製造のために牛に免疫刺激を行い、免疫ミルク の生理機能について、大量かつ持続的な研究を進めていた。リウマチ性関節炎の治療、抗炎症作 用、心血管系への保護作用、肺の機能の改善作用、血中脂質濃度の低下作用、放射線に対する抵抗作用、消化器官の異常に対する改善作用、血圧値の低下作用などが含まれる。